EME News JA9BOH記(CQ ham radio 2002年3月号に掲載)

■ JR7JPM,東北地方初の144MHz 500W免許
 2002年1月10日、JR7JPM沼崎さんに 144MHz 500Wが許可されました。
144MHzについてはJA7BMB井伊さんも変更申請中ですが、一歩早く東北地方で最初の免許になりました。
当日、朝9時45分頃から総合通信局検査官2名により書類検査・空中線のチェック・パワー測定・周波数測定・TVIのチェックが行われ、電磁波防護指針の測定は、月の出入り方向に人家がない事から目視による確認だけで10時30分前に検査は終了しました。
指事事項なしで合格されたと言う事です。
EMEに興味を持ってから書類を提出し、そして免許の取得に至るまでをリポートして頂きました。
シャックにて by JR7JPM
 「私は子供のころから科学に大変興味があり、星を観測したりいろんな機械をバラしたりしていました。
そして、開局した昭和54年当時から EME には大変興味がありました。
 天文の世界でも、天体観測は月に始まり月に終わると言われています。
いつかは、月に電波を反射させて通信がしてみたいと思っていた所、ローカルのJA7UIQ平林さんが昭和58年夏に430MHzでEMEを開局されて、EMEを身近なものに感じてきたのですが、その後しばらく QRT状態になりました。
 そして、平成7年に家を建てたころからハムを再開し、昔の夢だった EME をやりたいと思い始めました。
初めは、市販の安い設備(100Wとか200Wとスタックアンテナ)で出来ないものかと何度か電監に問い合わせをしましたが、自局の電波での回線設計が成り立つ事が条件とかで、あまり良い答えは返ってきませんでした。
その後、7K3LGC近藤さんから、以前に使用されていた EME アンテナを譲って頂いたのが縁で、アドバイスを受けて目標が定まりました。
その後も回線設計やリニアアンプのことでも近藤さんにはお世話になっています。
また、近藤さんからは、7エリアに現在 144MHz の EME 免許局が居ないから、ぜひ頑張って開局してほしいと励まされました。
免許申請に先だち、事前に電監から空中線の諸元、回線設計、電磁波防護の計算書などを知らせるように指示されFAXを送りました。
続いて、変更申請書を提出。
平成12年8月に予備免許が届きました。
 設備も揃い TVI 解決の目途が立ったので、2001年12月1日と2日のEMEミーティングin新潟にJA7AGL相沢さんのお誘いにより参加させて頂く事になり、話題を作ろうと思いミーティング直前の11月末に落成届けを提出しました。
 検査の前日に、突然パワーが 200W しか出なくなり、朝3時頃までかかって修理し、何とか 500W まで回復して検査は合格しましたが、非常に焦りました。
 設備は、リグが IC−820D、パワーアンプが F4600A x 1、JA7AGL作のプリアンプです。
アンテナは、12エレ K1FO 2 x 2(スタック幅3.6m)、地上高 17.5m(クランクアップタワー)、ケーブルは12D-SFA、ローターはRC5B-4、RC5A、RAC805を自作パソコンとリアルトラックで自動追尾しています。
 現在は自局のエコーが受信できない回線設計でもよく、500W以下の申請も受け付けるそうです。
電磁波防護指針の関係から、住宅地では周囲の地形図・山の稜線図・平均的な月の通り方の参考資、建物との仰角がわかる資料などを申請時に用意して欲しいと
言う事でした。
東北は広いので、もっと仲間が欲しいです。
出来るだけ開局のお手伝いしたいと思っています.                                                                JR7JPM 記
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